イベントの感想等まとめ

声優イベントなどのまとめを備忘録がわりにつけています。

「リズと青い鳥」 感想 ネタバレ有り

リズと青い鳥 所感Ver.1.01 ネタバレ有りVer.

 

 リズと青い鳥、事前情報はユーフォニアムの続編というくらいで視聴。1カット目からから「あ、ユーフォとは全くテイストが違うんだな」と思ったし最初に提示してくれたのでスムーズに入れた。まずキャラクタデザインのコンセプトが全く違うし、色の使い方も全く違ったのでユーフォでやりたいこととは別のことをやりたいんだなと感じた。

 

 開始から暫くは脚をものすごい強調するカットが続いて、そのあともポニーテールや身体のパーツをアップにしたカットがずっと続いたので、「あー、フェチ重視のレズアニメね」と思った。その後しばらくも「女子高生同士の会話が辛いし、コミュ障っぽく作られてるみぞれ見てるの辛いなぁ」と思っていたけど、この作品がやりたいことに気づいた瞬間にぱーっと視界が開けてやられたと思った。

 

 一番違和感を感じたのはいきなり音大の話が出た時だけど、これは単に教師が選択肢を提示しているのだと思った。だけど、そのあと急に希美が不機嫌になったので、その理由が分からなかった。希美が急に音大に行くと言い出したのも分からなかった。しかもこの決断をした(と見せかけた希美の顔を画面は映していなかった)。でも、途中で「あ、そういうことか、依存してるのは希美なのか」と気づいた瞬間にこれはみぞれの物語じゃなくて希美のための物語だったのだと気づいてやられたと思った。

 

 そのことに気づけたので、中盤以降は語りじゃなくて画面で見せて欲しいと思ったけどまさにそこがちょうどいいバランスで唸った。特に希美が吹部をやめた理由をはっきり言葉にするのはやめて欲しいと思ったけど無くてよかった。二人が抱き合ってるシーンでも台詞はお互いの気持ちを素直に言っているけれど、具体的な言葉が抑制的で、代わりに手の動きがとても繊細で、手の置く位置で感情がしっかり現れていた。

 

 とにかく序盤で脚のカットを見せていたのは、終盤で、特に図書館へ向かう希美と音楽室へ向かうみぞれのシーン、そして最後に二人が学校から出るところで脚が重要な表現になるから、歩幅や脚の向き、踏み出すタイミングをしっかり見ておけというメッセージだったのかと気づいたときに思わず鳥肌が立った。それも相俟ってラスト数十カットはもう鳥肌立ちっぱなしだった。

 

 間違いなくお勧めできる作品です。

 

 

疑問 なぜ希美はみぞれに覚えていないと嘘をついたのか

剣崎梨々花の名前を言うときに「鎧…」といったんつぶやくのか。